オキの耳を出発し、次に目指すのは一ノ倉岳。
ここから縦走です。
オキの耳より先は鎖場も増え、登山者が一気に少なくなりました。
恐らく多くの人はオキの耳(谷川岳)が目標地点で、
ロープウェイからピストンのコースなのだと思います。
今回僕の目標が一ノ倉沢の上を歩くと言うことだったので、
一応折り返しは一ノ倉岳としています。
一ノ倉岳までの縦走は想像以上にアップダウンがあり、
所々鎖場もあってかなりキツい道のりです。
のぞきと言われる一ノ倉沢の真上に到着。
ここに到着するころには夏の日差しが降り注ぎ、
やはり真夏だと思わせる体感温度に、どっと汗が吹き出します。
昔、何度か車で一ノ倉沢まで来て、下から雪渓を見上げた事はあったのですが、
のぞきから見下ろす一ノ倉沢は雄大で、
山肌を吹き上げる風が雪渓を通過すると、
冷風となって届けられる風は、先程のまでかいていた汗を冷やし、
体感温度は冷蔵庫並みに感じられるほどでした。
これがやがて利根川となり、遥か大海へと注がれる
最初の一滴となると思うと、とても感慨深いです。
オキの耳を背にして、行く手にそびえ立つのが一ノ倉沢岳。
頂上は見えて、すぐそこに感じるのですが、これがかなり急登。
日差しの強さも重なり、足が止まる回数も増え、
頂上に近付くにつれ、足場も悪くなってきました。
写真を撮ったりしながら、徐々に頂上との距離を詰めていき、
登り上げた時に丁度ガスが巻いてきて、頂上からの展望はまたしてもガスの中。
登り返しの疲れもあって、腰を下ろしてしばし休憩します。
木陰になるようなところもなく、休憩するには直射日光が遮られ、
ガスってても良い事はあるもんです。
軽く飲食を済ませた後、その先の茂倉岳まで行ってみようか、
しばらく地図を眺めながら考えていました。
疲れも、足の痛みもこの時点では無く、コースタイムも20分程度。
地図上でそれほど高低差もなく、当初の目標だった事もあり、
先に進む事にしました。
つづく
晴れていればきっと綺麗だったであろうが、
再び濃いガスに阻まれ、普段の行いを悔やんでも、
今更ながら遅いのである。