毎日を明日なきものとして生きる

外遊びの楽しさを探すブログ

身近な川

地元に流れるいくつかの川、

子供の頃はよく釣りをしていた中流域も、

環境の変化と共に魚が居なくなったのか、

釣り自体の流行り廃りの問題なのか、

釣りをする人をほとんど見かけなくなりました。

自宅から歩いて行ける距離に、川が流れる環境があるだけに、

そこで釣りができれば、どれだけ釣りに時間を充てられたことかと、

よく考えてしまうのは、釣人なら誰しも考える事だと思います。

 

前回の釣行で、身近な川の源流域に入り、

幼魚の存在を確認したことで、

その先の支流を含む水系が妙に気になり始めました。

春先通った行き付けの川は、鮎釣りで賑わっている頃だし、

今年も冷水病が出ているかもしれません。

山歩きでも良かったのですが、

どうせ山を歩くなら、源流の散策をすることにしました。

場所は前回の釣行で、釣り止まった魚止めの堰堤の奥です。

 

朝一、前夜に地図で調べた、別の水系の様子を見に回り道します。

高原の朝はTシャツでは肌寒く、着るものの選択を後悔するのは毎度の事です。

しかし、現地に到着すると、水量の少なさに唖然としました。

確かに雨は少ないと言っていましたが、

平水位がわからないだけに、深追いせず当初の目的の川を目指しました。

 

目的の川に到着すると、すでに太陽は高くなっていて、

完全に朝マズメは逃してしまいました。

先を急ぐように支度を済ませると、山道を奥へと進みます。

山道の入り口に車両通行止めのバリケードがありましたが、

奥へと進むと崖崩れで道が塞がったり、崩落したりした場所があり、

あぁなるほど、と通行止めの真相を目の当たりして、

慎重に奥へと奥へと進みました。

 

この川の源流は谷が深く、川原へのアクセスポイントが

なかなか見つけられません。

そして砂防の堰堤は、前回釣り止まったその先に

いくつもの堰堤が存在し、魚を見つけるには

さらに困難を予想させました。

エントリーポイントを探して、ウロウロすること数時間。

川を目印にできる位置に山道があるので、

道迷いの心配はありませんでしたが、

うっそうとした山道をひとりで歩くのは、

いつでも心細いものです。

少しずつ山道と川の高低差がなくなっていき、

安全に降りられそうなアクセスポイントを発見しました。

始めてと言うこともあり、ワクワクとドキドキで、

川原に到着すると、どっと疲れが込み上げます。

ここまで数時間、ようやく本来の目的に辿り着きました。

 

両岸に高く張り出す木々が、源流らしい光量で、

水面を浮き上がらせる景色に、しばし見とれます。

岩が織り成すストラクチャーは、いかにも居そうなポイントが続きます。

いくつか連続した縁からは反応がなく、その先の開けたらところで、

コツンとアタリを思わせる感触が竿に伝わりました。

半信半疑、もしや!と言う思いと、いやいや・・・と言う思いが、

胸の内で交錯します。

何度かルアーを変えながら更に反応を見ますが、

その後は音沙汰がありませんでした。

 

1つ落ち込みを下り、その先の縁へ投げ入れると、

やっと明確なアタリを捕らえました。


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 実際釣りした時間は30分程度でしたが、

これで十分、こいつらがちゃんと居ると解っただけで、

満足した自分がいました。

次に来たときは、もっと一杯遊んでもらえればいいなぁと思いました。

 

先日の釣行で今まで入ることのなかった、

身近な川の源流域に、少なからず可能性を見いだす事ができ、

新たな楽しみも見出だせたようでした。

数や型に拘りが強い人には向かないこの釣り、

苦労の美化をするわけではないですが、

1尾の価値は人には決められないと思うのです。