毎日を明日なきものとして生きる

外遊びの楽しさを探すブログ

カーステ

僕が車の免許を取った頃、車のステレオと言えばカセットであった。

純正でカセットデッキが大体標準で、グレードが下位の方ならラジオのみ、

オプションでCDデッキがあったけど、高根の花で手が出なかった。

 

自宅にはレコードプレーヤーもあったが、家庭用のCDデッキが

普及し始めたのは僕が中学生の頃だったろうか。

当時はコンポを持っている事がステータスで、

親父の昭和大全集なんてタイトルの演歌のLPレコード

(今で言うオムニバスと言ったところ)を、

車で聞けるようにカセットに録音してあげるのを約束に、

コンポを買ってもらった記憶がある。

 

話はカーステに戻って、免許を取った頃にはCDは十分、

レコードに取って代わるほど、普及していたにも拘らず、

車で流れる音楽は、自宅のコンポでカセットに録音してものだった。

社外でCDデッキもあったけど、まだまだ免許取りたての

若者が買うにはちょっと手が出ない。

そんな時徐々に出てきたのがチェンジャーなるもの。

CD6枚を専用アダプタに差し込み、その中に入っている

CDを選んで聴ける優れもの。

たぶん今の若者はチェンジャーなんて知らないだろう。

中には10枚入るものとか、FMのバンドを使ってカーステから音を出す、

いわゆるワイヤレスなんてのもあって、一時代を築いたものである。

チェンジャー本体が座席の下や、トランクに搭載されていて、

CDを替えるのが面倒な面もあり、徐々に姿を消していった。

 

その後の世代になると出てきたのが、MD。

この頃からツインデッキが普及し始めたような気がする。

僕も工賃をケチって、デッキを自分で交換したり、

スピーカーを取り換えたりし始めた頃でもあった。

 

カーステに拘りを持っていたわけでもないけど、

車の中で流れる曲は、思い出そうにも思い出せないが、

街頭で流れてくる曲に、当時の記憶が蘇るなんてこともある。

当時、車で好きな音楽を聴きたい、その気持ちが、

なけなしの小遣いはたいて、カーステを入れたのかもしれない。

 

前置きは長くなったけど、愛車のジムニーデッキが壊れ、

CDの再生ができなくなって半年。

最近じゃ、とりわけ車に乗ってまで、聴きたい音楽もなく、

もっぱら通勤の足であるのも、諦めとなって、

無音の車内も慣れた頃であった。

何を思ったか、思い付きで中古のデッキを購入し、

十数年ぶりとなるデッキ交換。

 
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しばらくやってないわりには、なんとなくでも出来てしまった。接続してテストで車のキーをONにすると、

半年ぶりに車内に音楽が流れた。

やっぱり音楽があると良いもんだ。

 

休日の午後のひと時、取付後は意味もなく一回り車を走らせた。