慌ただしい年末、年始を過ぎ、一段落すると、
成人式と共に訪れる行事が『どんど焼き』です。
やぐらと言われる竹を組んで作ったものに、
正月の縁起物と一緒に焼く行事の事を言います。
古くは無病息災、豊作祈願等々を祈願する行事だという事ですが、
現在は形を変え、古き良き行事として、現代に受け継がれています。
僕が子供の頃は、各地区で個々にやぐらが組まれ、
冬枯れの空が霞むように、煙があちらこちらで立ち上っていた物でした。
今は徐々に数も減ったものの、煙が立ち上る風景は、
新春の風物詩として、僕の地域に根付いています。
今年は地区の役員で、やぐら作りの手伝いをしてきました。
山に竹を取りに行くところから始まり、竹を運んで、やぐらを建てます。
竹と言えば勝手知ったるなんとやらです。
知る人は少ないでしょうが、竹林の中で竹を切り出す方向や、
特に引っ張り出す方向は少々コツのいるところで、
四苦八苦するお父様方に、そっとお手伝いして手助けをします。
朝の竹やぶの中、白い息をはきながら竹を切っていると、
趣味の延長のようで楽しいものです。
翌日、やぐらに火をつけ、竹がはじける音が遠くまで響き渡り、
白い煙が空へ立ち上ると、今年も始まったんだなぁと実感するものです。