毎日を明日なきものとして生きる

外遊びの楽しさを探すブログ

大人の夏休み その1

夏は刺激的であり、そして儚い季節。

子供の頃の夏休み同様、大人になった今でもそれは同じ

ワクワクする気持ちにさせてくれる。

特に外遊びの好きな僕にとって、夏は行動範囲や、

やりたいことが広がる季節でもある。

そんな短い季節に思い出を詰め込むべく、

気の向くままに出かけよう。

 

仕事終わりで、荷物を満載した車に乗り込むと、

帰宅ラッシュの国道を、いつもの通勤路とは反対にハンドルを切る。

夕暮れ時に高速に飛び乗れば、僕の夏休みの始まりだ。

 

深夜に馴染みのベースに到着し、そのまま横になると、

暑さで目が覚めた時は、外は明るくなっていた。

所要を済ませて、早速釣りの準備をする。

釣りだけでなく、何かを始める前のなんとも言えぬワクワクする

こんなひと時が好きである。

 

日付は変わり、翌早朝。

久しぶりの渓へ車を走らせた。

河原に車を停めると早朝なのに、もわっと蒸し暑く、

そのせいか川筋からもやが立ち上り、

水辺に立つとまさに天然のクーラー。

軽く川に挨拶を済ますと、もやの向こうめがけてキャストを始める。

 

幸先良く、ルアーをついばむような軽いアタリが、

数投目に返ってくる。

渕には群れを成す幼魚の姿が見えた。

否応なしに、期待感は膨れ上がり、

気持ちが前のめりになっていくのだが、

その後魚からの反応はぱたりとなくなる。

気温のせいか、少し前にこの地方で降った大雨の影響なのか?

渓相は大きく変わっていることはなかったが、

新しそうな倒木は、恐らくその雨によるものだろうことは、想像できた。

この日の水の色は悪くなく、そんな状況も釣りを悩ませる複合的な要因となる。

朝のアタリから何もなく、チェイスすらない時間が過ぎ、

気が付けば太陽は高々と上がっていた。

 

大きな岩に腰かけ、どうしたものかと、

ルアーケースの中身を見ながら、ため息を一つ。

腰を上げ、ルアーを交換すると、再び上流目指して流れを進んだ。

 

ここからは大きな渕もあり、複合的な複雑で短い流れが続く。

テンポを意識して、ファーストムーブで進んで行くと、

再び群れを成す幼魚の姿をところどころで目にするようになった。

流れの緩急や落差、深み、この日魚の付く場所を自分の中で絞り込む。

それを信じて打ち続け、途中半信半疑の中、

自分を奮い立たせるようにキャストを繰り返す。

1つ大きな岩を登り、先にある石の先にルアーを落とすと、

その石を巻き込む流れに乗せ、急から緩に変わるところで、

ルアーの振動が無くなった。

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アップから流されたルアーを下流に向け喰ったので、

アタリを感じられなかったようだ。

大きくはないが、良く餌を食っている健康優良児な魚に、

嬉しさと、これまでの苦労に対する安堵がこみ上げる。

こんな魚との出会いが、遠征での楽しみでもあるのだ。