毎日を明日なきものとして生きる

外遊びの楽しさを探すブログ

暑さ忘れて陰忘れる その2

初日に今シーズン初となるヤマメを釣る事ができて、

ホッとできたのと同時に、次の魚の事を考えていた。

この地で秋に釣りをするのは初めてで、翌日の釣りをどうするかで

頭を悩ませていた。

同じ川に入るか、他の川にするか。

そんなことを考えているうちに、いつのまにか寝てしまったようで、

携帯のアラームで気がついた。

コンビニで朝飯のパンとコーヒーを買う頃には、

雲ひとつない空が朝焼けで紅く染まっていた。

結局、川を選ぶのに決定打はなく、単純に昨日行かなかった

もうひとつの川の方が気になったと言う理由で、

川を変えることにした。

 

この日の川は、春先に良形が混じることがある川で、

昨年の春は良い思いをした川である。

 

さすがに朝晩のだいぶ冷え込むようになったが、

日中は30度に迫る気温になるだろうと、天気予報は言っていた。

恐らく、今日もウェーダーは地獄になるだろう。

そんな後悔を今更したところで遅いのはわかっているが、

ぶつくさ文句を言いながらウェーダーを履いた。

1人の時はそんなところで不満を吐露しないと

やっていられない時もあるのです。

 

長梅雨だった今年、その影響かはたまた去年の秋の

台風の影響かは定かではないけど、川の形が

僕の記憶の中のそれと変わっていた。

流れの軸が逸れたことにより、山道から岸までの距離が遠退き、

そこまでの岸も背の高い雑草に覆われていて、

かなり本格的に藪こぎしないとたどり着くことができなくなっていた。

そのお陰でポイントを2つ3つ飛ばして、一気に実績のある落ち込みに向かった。

川原へのエントリーポイントから、崖を木づたいに降りてしばらく歩くと

 

目印の大岩が見えた。

このポイントは大きな岩が連なっているせいか、

大雨の影響はほとんど無いように見えた。

ここまで要所で探りは入れたものの、前日同様幼魚の姿しかなく、

アタリが一回あった程度だった。

そんなせいもあり、期待感は一気に上昇していったが、

2投目で小型のチェイスがあっただけで、その後は全く反応がなく、

その後、良いポイントが連続するのだが、魚からの応答は皆無だった。

 

一度山道に戻ると再び上流を目指して大きく移動した。

小場所であっても一通り探りを入れ、小さく移動する。

この川にしたら大きい方のプールのポイント、

水深は1mと少しぐらいだろうか。

そこに昨年春にこの川で大活躍をしたルアーを選び、

手前からサグリをいれて、最奥のポイントに流し込み、

トントンと様子をうかがうと、ガツンとルアーは引ったくられていった。

 f:id:gonfactory:20201106221048j:plain

大きさは大したことは無いが、何を食っているのか、

すごく力強い魚だった。

来るべき季節へ向けて、準備をしている最中なのだろう。

そんな魚に出会えて本当に幸せである。

 

その後は2度ほど手前でバラシがあったものの、

キャッチするに至らず。

普段はあまり行かない、魚止めの堰堤にも挑戦したが、

期待の1尾は手にできなかった。

そして、太陽が頭の上に来る頃、30度の気温に耐えきれずギブアップ。

水は真夏より冷たく、確実に季節が進行していることを教えてくれた。

 f:id:gonfactory:20201106221221j:plain

こうやって浅瀬に足を投げ出し、空を見上げる。

短パンスタイルだと帰りの事を考えて躊躇するようなことだが、

この時だけはウェーダー履いてきて良かったと思えた。

 

こうやって、僕の今シーズンの渓流は終わった。

いろんな事がイレギュラーで、何かにつけて我慢しなければならない

場面が多々あったが、そんな中でもこうやって釣りをすることができた。

今年の春先の時点では、こんな遠出もできるなんて予想も出来なかった。

暑さ忘れて、陰忘れる

暑い時は日陰はありがたいのに、涼しくなると陰のありがたみを忘れてしまう。

改めて、自然の中で釣りが出来る環境があることに、

感謝しないと行けないと思いました。

また来年来られることを祈り、その頃には世の中も

良い方向に向かっていることを切に願いました。

そんな意味でも、僕にとって大きな意味のある釣行になりました。

f:id:gonfactory:20201106221343j:plain