立春の頃、暦の上では春だというのに、
勢いを増すばかりの寒波を前に、春の遠さを実感してしまう。
僕の住む地でも2週連続の積雪で、日陰はその残雪が未だに
あるほどの寒さである。
そんな中、よくキャンプに行く家族から、
冬の天文台に行こうと誘いがあって行ってきました。
天文台が敷地内にあるコテージで宿泊し、
夕食の支度をしながら夜を待つ。
日没前に零下に達するころには、防寒対策万全で天文台に向かった。
前日に降った雪が残る中、屋外に設置された天体望遠鏡を覗き見る。
職員さんの解説を受けながら、小さな星であっても名前があり、
その一つ一つに物語があることに驚きながら、
真冬の空に広がる星空に神秘的な感情になる。
しかし、残念なことにこの日は雲が多く、
満天の星空とはいかなかったけど、
雲の切れ間より見える星座だったり、
時折一筋の光を放つ流れ星に歓声をあげたりと、
それはそれで楽しめた。
星の撮影にも挑戦しようと思っていたのだけど、
三脚をもっていないので、あえなく断念。
その後は星の話をつまみに、楽しい宴が夜半まで続いた。
翌日は観光がてらに、古い街をぶらぶらと歩く。
古い町並みの中に温故知新を感じる瞬間もある。
あぁ、これは年のせいか?
今まで気にならなかったことや、興味のなかったことも、
気になってきたとはきっとそういう事なんだろう。
いや、ただの移り気な性格のせいかな。
古い商店街の中にある、カフェ。
今流行の古民家カフェと言うところだろうか。
この裏路地感の奥行が、隠れ家を連想させ、
人の心をくすぐるのかもしれない。
なんとなく流行るのが分かるような気がした。
後1か月もすれば、春の足音が明確に聞こえてくることだろう。
真冬の旅行は久しぶりだったけど、
真冬だからこそ春を感じる部分もあって、
少し立春の意味を理解したような出来事でした。