毎日を明日なきものとして生きる

外遊びの楽しさを探すブログ

大人の夏休み その3

渓を楽しんだ翌日は、待望の晴れ間を、

昨日までの厚い雲に覆われた空から青空が顔をのぞかせた。

何をやろうか布団の中で考える贅沢。

釣りも良いが、観光がてらに車を走らせるのも良い。

貴重な晴れ間なので、やっぱり外遊びが良いだろう。

悩んだ挙句に、いつもこの地を訪れるたびに登る山へ出かけることにした。

 

標高1000m弱のこの山は、ハイキングコースに程よく、

このくらいの山であると、カミさんも行きたいと付いてくる。

ゆっくり写真を撮りながらでも、3時間弱の周回コースは、

春から夏にかけ、山野草が楽しめる。

まだまだ、野草の名前などわからないけど、

写真と言う趣味のお陰で、撮ってきた花の名前を調べるようになり、

より一層山の方にも興味がわくようになった。

図鑑で調べても、わからないものは意外と多い。

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トリカブトだと思う。

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ソバナ?

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キンミズヒキ

 

今まで足元に花を咲かそうとも、気にも留めなかったし、

その名前を知ろうともしなかった。

知ることで何を得るかといわれれば、得る物もないのかもしれない。

しかし、知ることで心が満たされるのであれば、

それは人生の中で、大事なものに変わる事だろう。

 

なんだか哲学的になるのも、

自然の力のなのかもしれません。

 

大人の夏休み その2

ようやく念願の夏ヤマメに出会う事ができて、

ほっと胸をなでおろし、渓相や濃い緑が空の青に映える、

遠くの山々を眺めながら水分補給をする。

釣りは常にイメージ通りではない物の、

渓相を装うその景色は、その時々で記憶に残るものである。

 

上流に向け進む中、目の前の崖から何かが降りてきた。

遠巻きだったが、色、形からイタチの類なのはわかった。

川を泳いで渡り、大石の上に飛び乗って、こちらを気にするように

僕の方を振り返っていた。

イタチからしてみれば、僕は『珍客』なことだろう。

生憎、俊敏な動きでカメラに捕えることはかなわず、

やがて石を起用に飛び移りながら、上流へと姿を消していった。

野鳥もそうだが、山で営む動植物との出会いも、

この釣りの楽しみなのである。

そう考えると、渓流釣りと言うカテゴリーの中で、

釣果と言うものは、ほんの1つに過ぎないのかとも思えてくる。

 

さて、釣の方はと言うと、1匹出た事で気が楽になったとはいえ、

反応の薄さは相変わらずであった。

この時期多くなるのがアブのような吸血虫や、

クロメマトイのような目の周りにまとわりつく虫に、

集中力を削がれながらも、上流へと突き進む。

背中に付かれたアブに気づかず、シャツの上からチクリと噛まれた時にはすでに遅し。

そう言うのも、僕は虫よけが効きにくく、吸血虫の類には良く好かれるのは

分かっているので、諦めている部分もある。

夏の渓はそんな覚悟も必要なのだと言い聞かすものの、

釣りをしない人には、理解されがたいことのようで、

家族は半ば呆れているようだ。

 

流れが緩く、浅いポイントを、

膝下まで浸かって打ちあがると、

気持ちは子供の頃の水遊びと同じである。

あの落ち込みの向こうに、あの渕の底に、

足に絡みつく冷たい川の水が、ワクワクを助長させる。

大岩の脇を滑らせるようにミノーを通す、

パンパンっとトゥイッチを入れると、

次の瞬間水中で何かがルアーをさらって行くのが見えた。

 

よし!

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ようやくたどり着いた2匹目。

こいつも小さいながらも、たくさん食べている健康優良児。

次はイワナが僕を出迎えてくれた。

 

これで俄然やる気になり、魚の反応も良くなってきた。

しかし、ついばむようなアタリやチェイス止まり。

掛けても、浅掛かりでバラシが続き、

それに虫に好かれて集中力も徐々に下がって行く。

しかし、そんな脱力が殺気を拭い去ったのか、

放ったルアーへ不意に反応があると、それはそれで驚くものだ。

そして上がってきた魚の尾を見てまた驚く。

 

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生まれ持ったものだろうか、尾が曲がっていた。

それであっても、生き抜くために必死で餌を捕る魚に、

なぜか申し訳なさを感じた。

写真を1枚撮らせてもらい、流れの緩いところで支えてあげながら、

リリースすると、すごい勢いで、元居た流れに返っていった。

ハンデを持っていたとしても、生き抜こうとする力強さを垣間見た気がした。

釣りと言う遊びは、方や命を懸けた戦いである。

そう言うことを、改めて思い知ったような気がした。

 

その後は再び反応が無くなり、魚影も見えなくなっていった。

午前中までと決めていたこの釣行も、残り時間あと僅か。

脱渓のポイントで、崖をよじ登り山道にでた。

ふと背中に手を回し、ランディングネットへ手に掛けようとした瞬間、

ランディングネットが手に触れない・・・。

最後に使ったポイントまで、川を下りながら、

ランディングネットを探すことにした。

背中にマグネットリリーサーでランディングネットを付けていると、

知らぬ間に枝に引っ掛けしまうことが良くある。

そんな事だろうと下りながら探すものの、見つかる気配もない。

何度か登ったり下ったりを繰り返し、時間も迫っていたし、

疲れも出て、アブに刺された痛みも出てきた。

思い出深いランディングネットではあったものの、

幸い僕はランディングネットを作る事が出来る。

まぁ、また作ればいいかと、渓を後にした。

また、作る切っ掛けをくれたと思って。

大人の夏休み その1

夏は刺激的であり、そして儚い季節。

子供の頃の夏休み同様、大人になった今でもそれは同じ

ワクワクする気持ちにさせてくれる。

特に外遊びの好きな僕にとって、夏は行動範囲や、

やりたいことが広がる季節でもある。

そんな短い季節に思い出を詰め込むべく、

気の向くままに出かけよう。

 

仕事終わりで、荷物を満載した車に乗り込むと、

帰宅ラッシュの国道を、いつもの通勤路とは反対にハンドルを切る。

夕暮れ時に高速に飛び乗れば、僕の夏休みの始まりだ。

 

深夜に馴染みのベースに到着し、そのまま横になると、

暑さで目が覚めた時は、外は明るくなっていた。

所要を済ませて、早速釣りの準備をする。

釣りだけでなく、何かを始める前のなんとも言えぬワクワクする

こんなひと時が好きである。

 

日付は変わり、翌早朝。

久しぶりの渓へ車を走らせた。

河原に車を停めると早朝なのに、もわっと蒸し暑く、

そのせいか川筋からもやが立ち上り、

水辺に立つとまさに天然のクーラー。

軽く川に挨拶を済ますと、もやの向こうめがけてキャストを始める。

 

幸先良く、ルアーをついばむような軽いアタリが、

数投目に返ってくる。

渕には群れを成す幼魚の姿が見えた。

否応なしに、期待感は膨れ上がり、

気持ちが前のめりになっていくのだが、

その後魚からの反応はぱたりとなくなる。

気温のせいか、少し前にこの地方で降った大雨の影響なのか?

渓相は大きく変わっていることはなかったが、

新しそうな倒木は、恐らくその雨によるものだろうことは、想像できた。

この日の水の色は悪くなく、そんな状況も釣りを悩ませる複合的な要因となる。

朝のアタリから何もなく、チェイスすらない時間が過ぎ、

気が付けば太陽は高々と上がっていた。

 

大きな岩に腰かけ、どうしたものかと、

ルアーケースの中身を見ながら、ため息を一つ。

腰を上げ、ルアーを交換すると、再び上流目指して流れを進んだ。

 

ここからは大きな渕もあり、複合的な複雑で短い流れが続く。

テンポを意識して、ファーストムーブで進んで行くと、

再び群れを成す幼魚の姿をところどころで目にするようになった。

流れの緩急や落差、深み、この日魚の付く場所を自分の中で絞り込む。

それを信じて打ち続け、途中半信半疑の中、

自分を奮い立たせるようにキャストを繰り返す。

1つ大きな岩を登り、先にある石の先にルアーを落とすと、

その石を巻き込む流れに乗せ、急から緩に変わるところで、

ルアーの振動が無くなった。

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アップから流されたルアーを下流に向け喰ったので、

アタリを感じられなかったようだ。

大きくはないが、良く餌を食っている健康優良児な魚に、

嬉しさと、これまでの苦労に対する安堵がこみ上げる。

こんな魚との出会いが、遠征での楽しみでもあるのだ。

 

ヒーロー

キャンプの夜はゆっくり更け、ランタンの灯りが照らす。

キャンプの夜は特別な空間。

そんな特別な夏の夜のゲストはここ数年コイツがやってくる。

 
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ミヤマクワガタ

僕が子供の頃でも、近所で捕まえられたのは、

ヒラクワガタ、ノコギリクワガタぐらいなもんで、

小学生の頃なら、翌日はヒーローだったろう。

日常であまり感じることのないたわいのないことが、

特別な夜には日常なのだ。

 

竹ランディングネット その後

竹ランディングネットのオーナーさんより、

釣果の写真が送られてきました。

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良い顔してますね。

ヒレも綺麗でワイルドだと思われます。

オーナーさんも良い釣りができたようで、

こういう写真はとても嬉しいです。

 

ありがとうございました。

キャンプの季節

梅雨らしからぬ梅雨を超え、ようやく梅雨明けを迎えた僕の地域。

毎年恒例の夏の楽しみ、キャンプへと出かけてきました。

今回はちょっと遠出をし、山の中でのんびり楽しもうってスタイルです。

 

早めに家を出るつもりが、なんやかんやですでに9時前。

高速道路の渋滞も気になりつつ、ICをくぐると車は多いものの、

渋滞するほどではなく、順調に目的地へと到着しました。

現地集合の友人家族と集合したら、今シーズン最初のキャンプの始まりです。

 

梅雨明け前と言うこともあり、心配されていた天気ですが、

時折ポツポツと来るものの、概ね良好。

天気ばっかりは選ぶことができないだけに、

天気が良ければ、それだけでもキャンプ成功の気分です。

 

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キャンプ場の中にある釣り堀で、子供とひとしきり遊んだら、

いよいよ大人の夜のお楽しみです。

キャンプの醍醐味はここにあると言っても過言ではありません。

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こんな写真も撮ってみたり、

写真を趣味に持ったことで、思い出の写真もバリエーションが増えました。

酒を飲み、語らう夕べはすぐに過ぎ、

さっきまで雲に覆われていた空には、天の川が流れていました。

そんな楽しい時間は流れるように過ぎ、

翌朝は朝もやの中、カメラ片手にキャンプ場内を散策する、

日常とは違った時間を堪能しました。

 

楽しいことはあっという間で、すでに真夏を思わせる青空を見ながら、

今回のキャンプが終わりを告げました。

やっぱり外遊びは最高ですね。

今度は夏本番の中、高地にでも避暑に行きたいです。

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