僕が車を乗り始めた頃、スポーツカーが履いている
ホイールに胸を躍らせた。
純正は鉄チンホイールが標準の中、
アルミホイール、所謂”アルミ”は憧れであった。
当時、アルミと言えば今のような安い物は無く、
わざわざホイールを交換すると言うのは、
車好きに他ならなかったと思う。
BBS、ENKEI、5-ZIGEN、WORK、PIAA、ADVAN、Oz...。
僕はバイクの方が夢中だったので、車の方まで資金は回らなかったけど、
見た目のカスタム、最初に手掛けるのはやはりホイールであった。
そんな中でも僕が好きだったのがRAYS。
そのシンプルで洗練されたデザインは、バイクにも通ずるものがあって、
特にVOLK Racingはその鍛造と言う響きだけで、酔狂するようであった。
僕も過去に1度だけ所有していたことがある。
と言っても、友人から譲り受けたものなのだけど、
その時は自分もこんなホイールを履けるようになったと、
感動したのをよく覚えている。
特に好きだったのが、RAYSの代名詞的ホイールでもある”TE37”。
6本スポークのそのデザインはいつか履いてみたいと思っていた。
JB64を買った時、1番に思いついたカスタムがホイールだった。
どうせ長く乗るつもりだし、買うなら長く愛用できる物が欲しかった。
真っ先に思いついたのがRAYSである。
しかし、TE37が買えるほど余裕もないと思いながらも、
メーカーのホームページを見ていると、57DR-Xと言うホイールが目に留まった。
RAYS伝統の6本ホイール。
しかも、グラムライツと言うRAYSの中でも、廉価的なホイール。
鋳造ではあるが、リーズナブルな価格とその見た目が気入り、
購入することにした。
ときめくものが手に入った時のワクワクは、
いくつになっても変わらないものであると実感した。
春になり、ホイールを履き替えてどこに行こうかと、
こんな楽しい気持ちは久しぶりであった。