テンカラとは、一本竿で毛ばりを使った釣りの事を言う。
西洋で言えばフライが毛ばりを使う釣りだが、
リールを用いないのがテンカラである。
僕も中学生ぐらいまで、渓流の餌釣に行ったついでに、
遊び半分で、数個忍ばせた毛ばりで釣りをした事もある。
まぁ、餌で釣れない半端者に、毛ばりで釣るなど出来るはずもなく、
当時はただ「やってみただけ」にとどまっていた。
ルアー釣りをやり始めて、少しずつ魚が近づいてきた中で、
いつかはフライをやってみたいと漠然と思っていた。
それはいつになるかはわからないが、中学生の時に挫折したフライを
もう1度年を取ってから、のんびりやってみたいと思ったのが切っ掛けで、
生涯を締めくくる釣りにその釣りも加われば面白いと思った、
それだけの理由である。
ただ、今始めるには早すぎる気がするし、深入りすればドツボに
ハマりそうなほど奥の深い釣りだけに、うかつに手を出せないような気がしている。
しかし、そんなに年を取ってから始めたところで、体力だったり、
行動力だったりが付いてくるのか?と言う心配もあり、
今の内から少しずつ触れていければ、いざフライを始めようとした時に
少しでも助けになるのではと考えていた。
そこで思いついたのが『テンカラ』だ。
同じ毛ばりを使い、渓魚を狙うと言うのは、釣りとして最も近い存在だと思う。
それに一本竿は僕釣りを始める切っ掛けとなった釣りで、
非常に馴染みのあるところに安心感もある。
幸いなことに、自宅のすぐ裏には川があり、その川は僕が釣りを始めた川だ。
渓魚は少ないものの、ウグイは今でもいるようで、以前に目撃はしている。
このコロナ禍で、釣りからも少し遠ざかっていた。
そんな中、近くで釣りができる環境があることは、非常にありがたい事である。
原点回帰で初心に戻るのにはうってつけだ。
まだ、妄想の中ではあるけど、そんな釣りを今から始められれば、
釣りの幅が広がるような気がしている。