前回までの雷魚釣行で、面白い初めての経験をした。
水路を雷魚を探して歩いていると、
向こうの方で水辺にしゃがみ込んでいる友人の姿があった。
何をやっているのだろうと近づくと、
友人が竿の先で岸際の水面辺りをぐるりと指した。
その雷魚はフロッグに反応することも、逃げる事もせず、
岸から手の届きそうな場所でじっとしている。
特に外傷のようなものは無く、魚体は綺麗なように見えた。
あまりにも動かないので生きているか竿先で鼻先を軽く突くと、
面倒くさそうに器用にバックして、対岸の水生植物の中に
車庫入れしていった。
そんな面白い体験を、後日雷魚の事に詳しい友人に話すと、
妊婦だったのではないかと回答が返ってきた。
それを聞いて、悪い事をしたなぁ・・・と罪悪感に苛まれたが、
同時に次世代への命が繋がれるであろうその出来事に、
何とも言えない嬉しい気持ちになるできごとした。